代表の岡本が 今、伝えたいこと
「日本の人的資本を世界最高水準へ」を掲げ、人的資本イノベーション研究所を立ち上げました。
日本の人的資本は、いわばまだまだ眠っている状態。もっと言えばそのポテンシャルを発揮できていない状況。本当にもったないことだ。日本において、働いている人、これから社会に出ようとしている人に、これまでの日本での常識を乗り越え、もっともっと面白く、ワクワクできている世界を作っていきたい。そのためには、日本の人的資本に、イノベーションが起こるような動きをもっともっと作っていかなければならないのではないか。もちろん、ここ近年の政府、官公庁主導により、人的資本経営というキーワードは、かなり広まった。また、起業ブームも少しずつ起こりつつある。しかし、まだまだ、日本において貴重な人的資本は、企業の中に留まり、変化へのチャレンジも少なく、燻ってしまっていることが少なくない。
もっと、会社組織の外に出るべきといったゼロイチの議論も多いが、これからの日本の発展において日本の大企業・中堅企業が果たすべき役割はまだまだ大きいと考えている。しかし、ここに大いなる難しさがある。それは、イノベーションの世界でいうところの、イノベーションのジレンマだ。人的資本にイノベーションを起こそうとすると、特にこのジレンマに陥ってしまう。実際、個人としても、会社としても、その人の得意なことをやる/やってもらうのが1番都合がよい。しかも残念なことに、ほぼすべての人事制度において評価を獲得し高い報酬を得るために、1番有利になるのは、本人が1番得意なことをやることである。さらに、部門としても苦手なことはやらせずに、得意なことをやらせて短期的な業績を確保する方が優先されてしまうことが通常だ。
そもそも、投資家も、これまでは、短期的な財務成果を求めてしまっていた。ナイフを突きつけられた企業は、何よりも今期の業績確保に懸命になってしまう。「だって仕方ないでしょ、ご飯を食べるためには業績を確保し、お金を稼がないとないダメなんだから。」このように、実際、まことしやかに言われ、正当化されてしまっている。
ヒト、モノ、カネ、情報と、よく言うが、このフレーズの通り、経営においてまず1番先に来るのは、本当は、ヒト!なのだ。人がいなければ、個人がいなければ、何も始まらない。何も起こらない。当たり前だが、経営の1番の中心はヒトであることは自明だ。
しかし、不思議だ。
経営は、一旦始まってしまうと、ヒトのことは後回し。まず、金。そして、モノ。ヒトは、従属すべきもの。従うべきもの。というふうになってしまう。あるいは、事業に大事なのは、お客様だ、いやいや、投資家だ。様々な考え方、論議がある。しかし、ここで強調しておきたいのは、出発点には、いつも事業を起こそうとする人、事業を発展させようとする人、事業運営を着実にオペレーションしようとする人、そこの中心には、いつも人がいるのである。
だから、人的資本イノベーション研究所は、強調したい。
その国に生まれ、その国に集まってくる人的資本で、全て決まると。
だからこそ、掲げたい。
「日本の人的資本を世界最高水準へ」
日本企業の元来の強さは、個にフォーカスする力、個を活かそうと必死になる力なのではないか。日本は、世界でも稀有なほど、長寿企業を数多く生み出している。その数は、全世界でダントツだ。それも、単に生きながらえているだけでなく、今でも一流と呼べる企業も数多く、実際に存在感を出している。これは、もっともっと日本が誇るべきことだ。
この背景には、日本企業や、日本のあらゆる組織が大事にしていたこと、すわなち、ヒトを単なる道具や資源ではなく、感情を持った個として、その個性を活かし、磨き、企業の成長が人とともにあったからではないか。
では、これからの未来はどうなるか?
そう、今こそ、ヒト。そして、まずヒト。ここに注目し、人的資本イノベーション研究所は、日本の人的資本を世界最高水準の高みへとイノベーションしていくための、アイデアを出し、あらゆる努力をすることにコミットします。
代表プロフィール
岡本 努 Tsutomu Okamoto
同志社大学経済学部卒業、神戸大学大学院国際協力研究科経済学修士。
デロイトトーマツコンサルティング合同会社における25年間のコンサルタントとしての経験を経て、2024年4月、人的資本イノベーション研究所を設立し、代表を務める。
日本人材マネジメント協会(JSHRM)執行役員。
Luvir Consulting株式会社 エグゼクティブアドバイザー。
HR総研 客員研究員。
日本アンガーマネジメント協会アンガーマネジメントファシリテーター。
デロイトトーマツコンサルティング合同会社では、一貫して組織・人事にフォーカスした経営コンサルティングに従事し、2021年よりHumanCapital部門共同責任者を務めた。人事戦略の立案、各種人事施策の設計、人事制度設計・導入、教育研修体系構築・実施、組織再編・M&A人事、組織風土変革、Employee Happiness/Experienceのマネジメント、組織設計、要員・人件費計画、人事中計の立案等、組織・人事領域における広範囲のテーマを手掛ける。最近では、人的資本経営、人的資本イノベーション、Well-being、Happinessなどに注力している。
1999年 トーマツコンサルティング株式会社(現デロイトトーマツコンサルティング合同会社)入社
2001年 同社ヒューマンキャピタル部門配属
2013年 同社執行役員パートナー就任 ヒューマンキャピタル部門担当
2013年~2018年 同社D&I推進担当パートナー兼務
2017年~2019年 同社ヒューマンキャピタル部門OT&Tユニットリーダー
2019年~2021年 同社Talent Happiness推進担当パートナー兼務
2019年~2022年 Human Capital部門WTユニットリーダー
2021年~2024年 Human Capital部門共同責任者
2024年 株式会社人的資本イノベーション研究所設立 代表取締役
「人的資本経営ストラテジー」労務行政、監修・共著(2023年)
「未来型の要員・人件費マネジメントのデザイン」労務行政、監修・共著(2019年)
「要員・人件費の戦略的マネジメント」労務行政、監修・共著(2013年)
Japan Innovation Review
人的資本経営ストラテジー、全4回連載
第1回 人的資本経営の成否の鍵を握る人的資本中計とは何か
第2回 未来型CHROの役割とは?これからの人的資本経営で求められること
第3回 人的資本経営を支える未来型HRテクノロジーの姿とは
第4回 人的資本経営に不可欠なデータの標準化が、日本企業でうまく進まない理由
企業研究会「Business Research」
寄稿「グローバル経営を成功させる組織人事の基準値マネジメント」(全11回)
第1回 人的生産性を把握するKPI~一人当たり生産性と人件費効率~
第2回 間接部門の効率化を支えるKPI~直間比率と、間接機能コスト効率~
第3回 部門別の生産性を把握するKPI~部門別の人件費効率と工数コスト効率~
第4回 人員構成の効率性を見極めるKPI~管理職比率、投資人材比率、退職率、時間外労働時間~
第5回 報酬水準の適正化を支えるKPI~平均人件費、役職別平均人件費、単価上昇リスク~
第6回 タレントマネジメントを支えるKPI~投資人材比率、育成担当者・投資人材倍率、育成プール人員数倍率~
第7回 シミュレーションで要員構成変化をリアルに捉えるKPI~要員構成比率、平均年齢~
第8回 組織の適正サイズを測るために見るべきKPI~管理スパン、レイヤー数~
第9回 人材固定化リスクを見るためのKPI~異動人数、在籍年数~
第10回 人的リソースの活用状況、非稼働を確認するためのKPI~本来業務時間従事率~
第11回 基準値マネジメントを行うためのKPI分析実務
Web労政時報
“未来型”要員・人件費マネジメントのデザイン – 第1回 はじめに――要員・人件費を新しい発想で捉え直そう
要員・人件費を最適化し、人的生産性を最大化せよ(全13回)
デロイトトーマツコンサルティング
面白く、新しい未来(WOW!)を描こう!HOW経営からWOW経営へ:アートで個の想い・ポテンシャルを引き出し、イノベーションを起こすことを楽しもう
みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 | 『人事中計』のすすめ~中計実現に最も必要なのは実行する人、その必要人員数・人件費・質の実現のための施策とロードマップ | 2014年~2024年 |
株式会社労務行政 | 「人件費・要員管理の基礎知識」~明日からできる!要員人件費管理~ | 2014~2024年 |
株式会社労務行政 | 「要員・人件費計画の作り方」~明日からできる!要員人件費管理~ | 2014~2024年 |
一般社団法人企業研究会 | ヒューマン・キャピタル研究フォーラム「人的資本経営の推進に向けた人事部門の新たな役割」 | 2023年 |
一般社団法人企業研究会 | グローバル人事戦略研究フォーラム「アフターコロナ時代のグローバル人事のあり方の展望」 | 2022年 |
一般社団法人日本自動車部品工業会 | 女性活躍への再挑戦~多様性ある組織実現に向けた考え方と進め方~ | 2022年 |
日本人材マネジメント協会 | 未来の人事が担うべきこととは!?~「人事×アート」によって働く人の気持ちを引き出す | 2022年 |
ProFuture株式会社 | シリーズ戦略的人事、人事中計の作り方講座~未来で勝つ人件費計画~ | 2021~2024年 |
日本CHO協会 | “未来型”要員・人件費マネジメントのデザイン~With/Afterコロナ環境下の「リモートワーク時代」に求められることとは?~ | 2020年 |
一般社団法人企業研究会 | 21世紀の経営人事を考える会 「人事部に最後に残るもの~専門性はもういらない。CEOの期待とWorkforceの期待に応えるためには?」ゲスト講演 | 2019年 |
みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 | RPAの効果を最大化する要員マネジメントと働き方改革 | 2018年~2020年 |
一般社団法人企業研究会 | 本社間接部門の人的生産性マネジメントの実践法 | 2013年 |
デロイトトーマツコンサルティング合同会社 | パーパス×アートで生まれる新たなつながり ~企業の変革をアートで促進 | 2023年 |
デロイトトーマツコンサルティング合同会社 | 人的資本経営とダイバーシティ~真にインクルーシブな組織を実現するための考え方と取り組み~ | 2023年 |
心構え、10箇条
社会を構成するひとりの人間として、人的資本イノベーションに未来を見出した立場から、自身で心がけていること、戒めのような10箇条をご紹介します。
→ニーズに応えるだけで終わらせない
→多彩な専門性を組み合わせ、新しい価値創出を常に模索する。昔からの概念、アイテム、理論も、組み合わせたときに、突然全く新しい価値が生まれることがある。その面白さ、ワクワクを常に探求し続ける。
→まわりが良いと言っているからいいか、としない。
→自分が得すれば良いという発想をしないこと
→バレないから大丈夫、ではない
→スピードの時代と言われるが、そんな簡単に、すぐに結果を求めない。
→この一年、ダメでした、だからなに?が実は大事。そこで結果が出なくても、この人生100年時代、だからなに?と良い意味で開き直る。
→いつも通り!安定してるね!は、終わりの始まり。その心がけで、少し、少しだけで良いので、新しい何かを付け加える、更新し続ける。それができないならやめる。
→特定の仕事、特定の取引、などで、満足してしまう気持ちがムクムクと湧き起こるが、それでは本当は満足しないことを忘れない。寝そべってしまわない。
→すぐに、儲かるか?となりがちだか、それは後から。まずは、面白さ、新しさ、そして価値に着目すること
→実は、正しくてもダメだと肝に銘じる。記憶に残る工夫をすること
→とりあえず、いま、この場で、このシーンでうまくいけばよいか、では結局はうまくいかないことを忘れない。新しいスタンダードになりうるか?の視点が価値を上げることを忘れない。